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2018.3.14更新

Vol.31「もっと楽しいことができる家」

こんな家で、こんな暮らしをしたい――夢が膨らむ家づくり。
「背伸びをして理想と考える暮らしを追いかけるより、本当に好きなこと、楽しいことができる家がいいね」。そんな家づくりをされる服部信康さんは、ご自分のことを「設計者」とおっしゃいます。お話をお聞きして、服部さんが追求していらっしゃるのは「暮らしの設計」なのかと思いました。今回は、それぞれ「システム」と「プランニング」を重視したいという、2家族の家づくりをご紹介いただきます!

服部 信康(はっとり のぶやす)さん
職人さんと汗を流した商業建築の現場監督から、店舗設計、そして住宅設計へと、豊富な経験を持つ服部さん。住宅のスタイルも施主の個性に合わせてさまざまで、多数の建築賞を受賞しておられます。周辺の環境や地域社会との関係づくりも素晴らしく、お施主さんが思い描いた以上に「楽しいことができる家」なのだろうと思うのです。
服部信康建築設計事務所主宰。一級建築士。INAXデザインコンテスト銀賞(2003年)、中部建築賞(2003年・2005年・2008年・2009年・2010年)、すまいる愛知住宅賞愛知県住宅供給公社理事長賞(2016年)など、受賞多数。

3.機能的、そして優雅な住宅 ➀

三世帯いっしょの敷地で豊かに暮らす

こちらが、プランニングを重視した住宅。優雅な外観は別荘みたいです。

服部さん

ご両親とお兄さん家族が住んでいるご実家がある敷地の一角に、もう一軒住宅を建てて弟さん家族が住むという計画です。

珍しい! 三世帯が同じ敷地に住むというわけですね。

服部さん

三世帯の関係性をどうするか、興味深いでしょ(笑)。

はい(笑)。三世帯が同じ敷地に住むメリットはありますか?

服部さん

ここは交通も環境も飛びぬけて良い。マンションや他に土地を買ってローンを組むより、ここでいっしょに豊かに暮らそうというところから始まっています。ご両親の子ども世帯との距離の持ち方のうまさ、もともとのおつきあいの良い関係、それが、三世帯で住む要因だと思います。

ご家族の関係がほど良いんですね。

実家と離れすぎず、かつ微妙に視線が合わない配置

服部さん

写真右側のビニールプールの干してある住宅がご実家、左に見えるのが新しく建てた住宅です。

こういう位置関係なんですね。ご実家、立派ですね。

服部さん

はい。私の設計ではありませんが。

そうですか(笑)。

服部さん

お隣より派手になってもいけないし、ダサくてもだめ。色合いで雰囲気を合わせています。

具体的にデザイン面ではどんな工夫を?

服部さん

外観の調和、実家との距離の持ち方、アプローチの仕方、目線のもってき方などですか。庭も微妙に目線が合わないように切っています。今回の自分たちの仕事はデザインをすることじゃなくて、関係性をうまく調整していくことだと意識していました。ですから打合せも三世帯みんなでして、みんなで考えて答えを出していきました。

なるほど!

屋根の形も違いますね。屋根の上にもう一つ屋根をかける二重屋根になっています。

服部さん

ご実家は切妻、こちらは寄棟で二重屋根にして高級感を出しています。予算が厳しいので、外壁はガルバリウム、軒裏もペンキで塗っています。ただ、目線に近いところは板にしています。お金をかけるところ、かけないところと割り切っています。

それはありがたいと思います。お金をかけていけばキリがありませんから。

地形を活かして風通し良く、品よく

こちらの住宅は2階建てで、2階から入るようになっているのですか?

服部さん

土地の高低差が3mちょっとあります。2階からアプローチして、橋を渡って入るようにしました。

造成工事をされたわけですね。

服部さん

はい。低いレベルに合わせて平らに削って建てる方法もありましたが、どうしても風通しが悪くなる。それよりは、土地の形を利用して、風を通して湿気の上がらないようにした方がいいということで、土を盛って削ってという調整をしています。

木造ですか?

服部さん

お客さんのご希望で木造です。造成にお金かかるし、予算も厳しいので「総2階」(1階と2階の面積がほぼ等しい建て方。耐震性、経済性、土地に対する占有面積が少ないなどのメリットがある)にして、特に変わったことをしているわけではありません。

でも、豪華に見えます。総2階でも、先ほど話していただいたように、抑えるところは抑えて必要なところにコストをかけることで、お隣のご実家に合わせた品の良い住宅ができたのですね。「プランニングを重視した住宅」というのは、そういうところですか?

服部さん

いいえ。内部のプランニングのことです。旦那さんが家事をよく手伝うということで、機能性についてたくさんご希望をお持ちで、それに応えながら何度もプランを作っていきました。意外にコンパクトな住宅なんですよ。

では、次回は室内のプランニングをご紹介ください。楽しみです!

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