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2017.7.12更新

Vol.27「若い夫婦の住まいのつくり方」

今回は、建築家の竹中アシュさんに、若い2組のご夫婦の家づくりをご紹介いただきます。一組は、ご結婚前に相談があって、結婚と同時に新居に住み始めたご夫婦。もう一組は、小さな男の子2人を育てるご夫婦。いずれも、潤沢な資金をお持ちだったわけではありません。竹中さんのサポートを得て、どのようにして住宅を建てたのでしょうか。

竹中 アシュ(たけなか あしゅ)さん
建築家・竹中アシュさんは、「家づくりは旅のようなもの」とおっしゃいます。どちらも、体験する前と後ではきっと何かが変わっているから。「人生は長い道のり。たいへんだけど、楽しみながら家をつくっていきませんか?」と、呼びかけてくださいます。人生経験の浅い若いクライアントにとっては、何でも相談できる頼りになるお兄さんという感じでしょうか。
「竹中設計事務所アシュ」主宰。一級建築士。2006年住宅コンペ最優秀、2010年億載金城国際コンペ3位、2011年香川県キャッスルプロムナードコンペ入賞、2013年建築士会建築コンクール伊礼賞(高雄ビジターセンター)受賞。中部大学・愛知工業大学・金城学院大学非常勤講師。

3.「変化する暮らし」と「家族の動線」(瀬戸の家)」

無駄なスペースを出さないプランニング

こちらが瀬戸の家。若いご夫婦と小さな男の子が2人の4人家族の住宅です。1階も2階も天井から床まで窓になっていて、明るそうですね。外壁は、やはり白のガルバリウム。家づくりに際しては、どういうご要望がありましたか?

竹中さん

最初は、真四角の家がほしいということでした。

正方形の?

竹中さん

はい。こだわりがあったようです。ただ悩ましいことに、真四角にすると有効に使えないスペースが出てくることが検討する中でわかってきました。

なるほど。それで、長方形の家に?

竹中さん

最終的には正方形の家を含めて3つの計画を提案し、選んでいただきました。

お二人の反応は?

竹中さん

「この案がいちばん竹中さんらしいですね」と、長方形のプランを選ばれました。

すんなりと。良かったです(笑)。

活発な男の子2人に合わせた動線計画

ほかにご希望は?

竹中さん

活発な男の子が2人いて、汚しがちなので、動線(建物内を人が移動する経路)は考えてほしいと言われました。

それで、土間のある空間を提案されたのですね。子どもたちが外で泥だらけになったまま、部屋に侵入してくるのを防ぐ!(笑)。

竹中さん

玄関を入ってすぐ左手も土間になっていまして、ここに洗濯機を置きたいというご要望でした。

とりあえず、そこでどろんこの洋服を脱がせるわけですね。

竹中さん

そこから洗面、浴室へと進みます。

すごい!よく遊ぶ男の子バージョンの完璧な動線ですね(笑)。

住宅の3分の1が吹き抜け空間

この住宅の最大の特徴は何でしょうか?

竹中さん

建物の3分の1が吹き抜け空間だということです。

予算も限られている中で、また思い切ったプランを!

竹中さん

もったいないと思われても仕方ないと思ってました。ただ、ご夫婦のお話をうかがって、このご家族には何か伸びやかなもの、こもるのではなく、開放的にさせる何かが必要だと思いました。ですから、選ばれなくてもいいから案だけは示そうとしました。

選んでいただいて良かったですね!

竹中さん

はい(笑)。吹き抜け空間は、このように縁側みたいな空間で、小さな家でも伸びやかさや広がりが感じられます。幅は1.82m、いわゆる一間(いっけん)です。これぐらいあると余裕が感じられます。

写真は土間から見たところ。お子さんが三輪車で…。

竹中さん

運動会状態だと聞いてます(笑)。お友達もたくさん来られるようになって、「居心地が良くて、なかなか帰ってくれないんですよ」と言われてました。

設備に頼らず、広々と生活できる家

竹中さん

縁側はLDKの南側にあります。仕切りと外部の両側に窓があって、風や室温をある程度コントロールできるようになっています。

LDKの冷暖房を利かせたいときは、廊下との間の扉を閉めるとかですか?

竹中さん

それもあります。部屋を小割にした方がエネルギーのロスも小さくて済みますし。吹抜けによって上下に温度差が生まれます。それを生かして、冬場は温められた空気を2階に送ることもできますし、夏場は換気にも使えます。窓の外に植栽があるとさらに有効なのですが、残念ながらまだ何も植えられてません(笑)。

光が部屋の奥の方まで入っていますね。

竹中さん

「非常にあたたかいです」と言われました。南側の窓は有効に活用できますね。

つまり、設備に頼らなくてもいいということですね。

竹中さん

できるだけそのようにするのが望ましいと思います。

なるほど! 次回も引き続き、よろしくお願いします。

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